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- 動脈硬化への管理・治療 (高血圧、高コレステロール血症、糖尿病)
血管のトラブルに要注意
動脈硬化は現代の日本人の健康に大きな悪影響を与えています。動脈硬化の状態は毎日の食生活や運動の習慣によって大きく変化します。
このため、血管の状態を細かくチェックしながら食生活や運動習慣、状態改善のための投薬の計画を立てます。動脈硬化はコレステロールが血管の内側の壁に沈着し、石灰化を起こした状態で血管全体が硬くなり、大小さまざまな動脈が硬くなっていきます。
血管が硬くなるのは血管がなかなか破れず強くなったように感じるかもしれませんが実は非常に危険な状態です。脳の細い血管に一部分だけ動脈硬化が起きてしまうと硬くなった部分と柔らかい部分の境目や硬くなった部分に力が加わり続けてしまい、脳動脈に風船のような塊を作ってしまう事があります。
このような動脈の塊ができてしまうと手術で治療を行わない限り脳卒中の危険を抱える事になり、非常に危険な状態だと言えます。また、同じような動脈硬化が全身で起こってしまうと血管が硬くなってしまったり、血管が細くなってしまい、心筋梗塞や高血圧、及び胸部・腹部の動脈瘤、その解離などの血管トラブルを引き起こしてしまいます。
そこで動脈硬化の程度を、脈波検査(CAVI,ABI)、およびエンドパット(血管反応性/血管の生きのよさ)を用いてチェックしていき、治療の効果判定を行っていきます。
コレステロールの管理で健康を取り戻す
このようなコレステロールの異常はかつては高脂血症と呼ばれていた病気で、現在では高コレステロール血症や脂質異常症と呼ばれています。
これらの病気はコレステロールを体内で作り出す化学反応を抑える薬を使うことで改善でき、体の状態に合わせて適切な薬を選ぶ必要があります。血液中の脂質をしっかりとコントロールして将来の大きな病気を防ぐことが何よりも重要です。
糖尿病などの全身の病気も血管に負担をかけ、動脈硬化や心筋梗塞といった心臓や血管のトラブルを引き起こすと知られています。こういった血管の病気は原因のほとんどが生活習慣に原因があるので、患者さんの生活上の問題を見出し、適切な運動の分量や正しい原料のやり方などを指導することで多くの患者さんが健康を取り戻してきました。患者さんが持つ治る力に寄り添い、きちんとしたサポートを施すことが医療の本質です。血液検査などで脂質の異常を指摘された方は是非一度ご相談ください。
昨今週刊誌でコレステロール治療に関してさまざまな報道をされていますが、現在の医学界での考え方が妥当であると考えます。コレステロールの分野に関してはノーベル医学賞が既に受賞対象となっている事実として知られております。
巷では週刊誌によるさまざまな情報が飛び交っておりますが、多くの科学的研究の積み重ねられ現在の治療疾患概念、治療理論構築補強がなされております。週刊誌などの風聞に惑わされることなく、きちんとした理論科学的検証に耐えた事実を元に、総合専門医と共に、治療継続お願いいたします。
ご自身の動脈を守り、その人足りうる脳を守ることで自身のアイデンティティーを大切に守っていきませんか。